今回は、夏野菜の代表格「トマト」についてお届けします。
「トマトが赤くなると医者が青くなる」ということわざがあるほどの健康によい食品です。なんと日本だけではなく、ヨーロッパでも昔から「トマトは医者いらず」と言われるそうですね。
トマトは低カロリーで栄養成分が豊富な野菜ですが、特に老化を抑制するビタミンCやビタミンE、塩分の排出を助けるカリウム、腸内環境を整える食物繊維などをバランス良く含んでいます。一年中おいしいトマトですが、露地栽培のトマトの旬はやっぱり夏。さらに8月のトマトはリコピンの量がとても多いんですよ!!
トマトの鮮やかな赤い色の正体はカロテノイドのひとつであるリコピンという色素です。カロテノイドには活性酸素を消し去ってくれる作用がありますが、研究の結果ではリコピンにはβ-カロテンの2倍以上の抗酸化作用があることが分かり、大いに注目を集めています。
体内で増えすぎた活性酸素は細胞を傷つけ、生活習慣病などのきっかけになったりします。その強い抗酸化力で私たちの身体を守ってくれるリコピンは、緑黄色野菜の中でトマトに最も多く含まれています。
リコピンをはじめとするカロテノイドの吸収性は、生野菜からは非常に低く、同じ量を摂取したとしても、生のトマトより加工品の方が2~3倍も吸収しやすいことが明らかにされています。
リコピンには、もともと油に溶けやすい性質があります。そのため油を使った調理法によって、吸収がぐんと高まります。リコピンは熱に強いので、炒めたり煮込んだりしても成分が減少する心配もありません。
リコピンの摂取量の目安は1日15mg~20mg程度です。大きめのトマト1個のリコピン含有量は7~8mg程度なので、トマト2個で約15mgのリコピンが摂取できます。
ヘタがぴんとしているものが新鮮です。リコピンをはじめとするトマトの栄養価は完熟したときに最も多くなります。
丸みがあり、ずっしりと重く、赤くなったものを選びましょう

生のまま食べても美味しいですが、煮込み料理に加えるとうまみ成分も含まれているため味に深みが出ます。
トマトには昆布と同じうま味成分「グルタミン酸」が含まれていて、ソースなどに使う事により、一緒に煮込む材料のコクとうま味を引き出します。
最近ではトマトをおでんで食べるとおいしいと評判になってるんですよ!!
味を染み込みやすくするため、トマトを湯むきしています。

- 包丁の刃先でへたをくりぬきます。
- おたまなどにトマトをのせて、沸騰した湯の中に入れます。
- 30秒ほどで引き上げて冷水に取ると、つるりと薄皮がはじけてむけます。
好き嫌いの分かれる野菜というイメージがあります(私の妹も大っ嫌いです)が、
手作りケチャップにチャレンジしてみてはいかがでしょうか?
市販のものと味も全く違う!!おいしい!!との意見が大変多いようですね。
★材料★(出来上がり量約200g)
トマト …1キロ(中くらいサイズで5個) 玉ねぎ …中サイズの1/8すりおろし にんにく …少々(1かけの1/10すりおろし) 砂糖 …大さじ1 塩 …小さじ1 香辛料 …(シナモン・クローブ・オールスパイス等お好みで少々) 酢(ワインビネガー)…大さじ1
★作り方★(時間30分くらい)
- トマトの皮をむき、ミキサーにかけます。
- ホーローかステンレス製の鍋に入れ、強火にかけます。
水分が減って市販のトマトケチャップの固さのようになってきたら、中火にして、さらに煮詰めます。(へらで鍋の底をかき分けたときに、トマトが流れなくなるくらいまで)
- すり下ろした玉ねぎとニンニク、砂糖、塩を加え、酢、香辛料を加えます。
- 酢の水分をとばし、クローブなど固形のものを取り除いてできあがりです。
イタリアでは今でも田舎の料理上手のお母さんたちは、一年に一度このトマトソースの作り置きをするんだそうです。(なんとトマトの量は10キロ以上!!さすが本場!!)
一度手作りのトマトソースを食べると、市販品との味の違いにびっくりします。
水分を飛ばさなければいけないので調理中少し暑さがつらいですが・・フレッシュな旬のトマトを使った手作りのソースは、自然たっぷりの太陽の味ですよ。
気に入ったので次回は2キロで作ろうと思います。ぜひ皆さんも安くたくさん手に入った時にはお試しください。