第55回 糖質を考える~抗糖化の生活習慣~

三大栄養素のひとつである「糖質」は、米や小麦粉、芋、砂糖などに多く含まれ、私たちの食生活や生命活動において欠かすことのできない重要な栄養素といえます。

しかしながら活性酸素で体がサビつく「酸化」などと同じように、糖質の過剰摂取は「糖化」というちょっと厄介な物質の生成を促すということが知られてきました。

そこで今回は糖質と糖化、さらに抗糖化の生活習慣についてまとめましたので、ぜひ皆様も参考になさってください。

糖化とは

糖化は“糖質(ブドウ糖)とたんぱく質が結びつき加熱されること”をいいます。またこうしてできる物質を「終末糖化産物=AGE」といいます。AGEは一度できてしまうと取り除くことができないそうです。AGEの蓄積量が増えると、老化のスピードを早めたり、肌のしみやシワ、さらには糖尿病やアルツハイマー、動脈硬化、不妊症、骨粗鬆症、ガンなどの病気の引き金になる恐れがあるといわれているのです。健康や美を目指す人にとっては大敵ですね…

体内でできるAGEの量は「血糖値×持続時間」で表すことができ、糖質を過剰に摂取して血糖値が高い状態が長く続くと、体の中で多くのAGEが発生するのです。つまり糖質を摂取する際に注意したいのは「血糖値」です。糖質の過剰摂取は、AGEの蓄積、インスリンの過剰分泌などが懸念されますので「血糖値を急激に上げない」「血糖値を上げっぱなしにしない」ことが肝心です。

またAGEは体内でできるだけでなく、たんぱく質と糖が加熱されてできたいろいろな食べ物・飲み物の中にも含まれます。例えばホットケーキ、フレンチトーストなどは、小麦粉(糖)と卵や牛乳(たんぱく質)をミックスし加熱して作ります。その表面のこんがりキツネ色になっている部分にAGEが発生しているのです。こうした飲食物に含まれるAGEの一部は消化の段階で分解されますが、排泄されなかった分は体内に溜まってしまいます。ですのでAGEの多く発生している飲食物を控えるということも大切ですね。

抗糖化の生活習慣

低GI食品

摂取した後の血糖値の上昇を比較する数値をGI値(グリセミック・インデックス)といいます。ブドウ糖を100とし、この数値が高いほど血液中への吸収スピードが速く、インスリンの分泌に影響しやすいのです。

下記は、糖質が多く含まれる食品のGI値が高いもの(60以上)と低いもの(59以下)を食品分類別に分けたものです。ぜひ参考にして”低GI食品”に切り替えてみてはいかがでしょうか。

高い 低い
穀類 白米、もち、食パン、うどん 全粒粉パン、玄米、おかゆ、日本そば
甘味料 白砂糖、三温糖、黒砂糖 てんさい糖、アガベシロップ、ココナッツシュガー、ヤーコンシュガー
野菜、芋、豆類 じゃがいも、かぼちゃ、栗 さつまいも、大豆、ほうれん草などの葉物類、トマトなど
お菓子類 チョコレート、クッキー、ドーナッツ、団子、せんべい アーモンドなどのナッツ
乳製品 アイスクリーム 牛乳、プレーンヨーグルト

糖の分解・代謝を助ける成分

アミラーゼ
糖を分解する酵素のなかで有名なものが消化酵素であるアミラーゼです。すりおろした大根や山芋に多く含まれるので、ごはんと一緒にいただくと良いでしょう。
ビタミンB1
ビタミンB1は体内で糖をエネルギーに変える酵素をサポートする補酵素の役割を果たします。ビタミンB1が多く含まれている食材は、豚肉、たらこ、うなぎ、いくら、レバーや、ほうれん草などの緑黄色野菜です。B1以外にも、B2、ナイアシンなど、B群は三大栄養素の代謝に関わる栄養素なのでバランスよく摂取すると良いですね。

血糖値を上げない食事の摂り方

ゆっくり食べて腹八分目
食事の際は一口30回程度を目安に良く噛んでゆっくり食べましょう。食べ過ぎや、急激な血糖値上昇を防ぐことができます。
食べる順番を考える
食物繊維を多く含む野菜やきのこ、海藻類を最初に食べることで糖質の吸収を抑えることができるので、副菜(サラダや酢の物、野菜の煮物など)から食べるようにしましょう。どうしても甘いものが食べたい時は食後にしましょう。
間食・だらだら食いを避ける
間食やだらだら食いは血糖値を上げっぱなしにしてしまいます。甘い飲み物も血糖値を上げるので間食の際は気を付けたいですね。
食事は楽しく
とある研究によると、笑うことで血糖値の上昇を抑えられるそうです。ストレスで「交感神経」の緊張でも血糖値が上がるので、日々のストレスをためないこと、楽しく食事をすることも大切ですね。
食後に軽くウォーキングや掃除、ストレッチなどで体を動かす
血糖値は食後1時間にもっとも上昇するので、そのタイミングで軽い運動をすると血糖値の上昇を抑えられます。

過剰摂取に注意

どのくらい糖質を摂取・制限すればいいかについては様々な議論がありますが、一般的に三大栄養素、たんぱく質(Protein)・脂質(Fat)・炭水化物(Carbohydrate)の理想的なエネルギー比率”PFCバランス”は、P:15%、F:25%、C:60%(※エネルギーの割合)といわれています。

ラーメン+チャーハン、うどん+おにぎりなどの組み合わせや、牛丼や親子丼などの丼ものだけという食事ばかりの食べ方、間食で菓子パンや甘いお菓子を食べている場合は、糖質の過剰に注意が必要です。甘いものはできるだけ減らし、「主食、主菜、副菜、汁物」の揃った食事を心がけてみましょう。

以上、糖質について解説させていただきました。ぜひ参考になさってくださいね!

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