第59回 マクロビオティック(食事)入門

「マクロ」は大きい・長いという意味です。「ビオ」は生命のこと。生命学=バイオロジーのバイオと同じ語源です。「ティック」は術・学を表します。これらを繋げ、「長く思いっきり生きるための理論と方法」というわけです。マクロビオティックを実践していくうえで大切な3つのキーワードがあります。身土不二、一物全体、そして陰陽調和です。


身土不二しんどふじ

「身土不二」とは、身体と環境(土)は切り離せない(不二)という意味です。人が健康に暮らしていくには、その土地、その季節にあった食べ物をとることが大切という考え方です。その土地でとれたもの(日本の場合、国産品であればほぼ問題ない)、その季節に自然にとれるものを中心に食べれば、暮らしている場所の気候・風土に適応し、季節の変化についていくことができます。

一物全体いちぶつぜんたい

「一物全体」はその言葉通り、一つの物を丸ごと全体を食べる、という意味です。一つのまとまりのあるもの(種子、実、葉、根など)は、いろいろな面でバランスがとれている上に、まとまっていることによる、何か特別の働きが期待できます。特に種子や実は、そのまま次の世代を生み出せるほどですから、バランスのよい、生命力に満ちた食べ物といえるでしょう。

陰陽調和いんようちょうわ

「陰陽調和」とは東洋の伝統的な世界観で、中国や日本では古くから物事を陰陽というモノサシで見る見方が発達していました。東洋のこうした考え方に共通なのは、陰の性質と陽の性質の織りなすメカニズムが森羅万象に浸透しているとする点です。ですから体質だけでなく、食べ物や人間関係、科学の中にもその働きを見ることができるのです。

調理法食材
の使用を少なくする の使用を多くする
時間かけない 時間かける
圧力をかけない 圧力かける
水・油多くする 水・油少なくする
陰性の調味料(酢、甘味料、香辛料等)多くする 陽性の調味料(塩、醤油、味噌等)多くする
陰性 中庸 陽性
医薬品 白米 玄米 自然塩 無製塩
温帯産果物 木の実 豆類 球菜類 卵、魚卵
食品添加物 香辛料 葉菜類 根菜類
アルコール 刺激飲料 海藻
精白糖 軟かい乳製品
(牛乳・ヨーグルト)
硬い乳製品
(チーズ)

食べ物にあてはめて考えると体を締めるものは陽性で、緩めるものは陰性、体を温めるものは陽性で、冷やすものは陰性、といったような分け方をします。暑い季節には陰性の食べ物、寒い季節には陽性の食べ物が向くなど、陰陽のバランス、調和が大切という考え方です。また、陰陽の真ん中「中庸」の食べ物は身体と心を整えるとし、マクロビオティックではおすすめの食べ物で、代表として玄米が挙げられます。


玄米の炊き方

玄米は炊飯器で炊いても問題ありませんが、圧力鍋で炊いた玄米はもちもちぷちぷちです。玄米が苦手な方でも美味しく召し上がることが出来ますので、ぜひお試しください。

水分量

玄米に対して1.2~1.4倍位

自然塩玄米1合に対してひとつまみ

炊き方
  1. 圧力鍋に6時間浸水した玄米と塩を入れ、蓋をして強火にかける。
  2. 圧が上がって1分位して圧が安定したら弱火にし、20~23分炊く。
  3. 炊き上がったら20秒程強火にかけ、コンロから降ろし圧力が落ちるまで放置する。
  4. 圧力が落ちたら蓋を開け天地返しをする。
マクロビオティックの基本、“玄米”

陰陽調和の考え方でも、それ自身が中庸である玄米をはじめとした穀物を主食に、旬の野菜や海藻の入った味噌汁、それに漬物を添えていただく。それだけで、立派なマクロビオティックの食事になります。もともとわたしたち日本人は、長い間そうしたシンプルな食事で健康に暮らしてきました。それがとくに戦後、肉類をはじめとした動物性食品が多くなり、主食・副食といった考え方が薄れ、生活習慣病などの病気が急増しました。いわば食事の欧米化と無秩序化がさまざまな病気をもたらす大きな原因の一つとなったのです。

マクロビオティックはもちろんですが、健康やダイエット、美容への第一歩は、おかずよりも主食となるお米をしっかり食べることです。はじめは玄米ではなくても、白米に雑穀を混ぜたり、胚芽米や分づき米でもかまいません。アミノ酸のバランスに富むごはんは同じ糖質のパンやめん類の粉食とは違って粒食なので、よく噛むことができ、胃腸への負担を和らげるとともに食べすぎが防げます。

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