No.12 ひき肉と納豆の炒め物 ~腸内フローラを整えるスマイルレシピ1~

2015年2月放送のNHKスペシャルでたちまち有名となった「腸内フローラ」。そこで今回は、腸内フローラを整えるレシピをご紹介いたします。健康の維持・増進に必見です。

ひき肉と納豆の炒め物(1人分 184kcal)
材料(4人分)

豚ひき肉200g

玉ねぎ1/2個

人参1/4本

ほうれん草4束

ひきわり納豆2パック

醤油大さじ2

砂糖小さじ1

適量

作り方
  1. 玉ねぎは薄めのくし切り、にんじんは拍子切りにする。ほうれん草は3センチ幅に切る。
  2. フライパンに油をしき、豚挽き肉を炒める。色が変わったら玉ねぎ、にんじんを入れ、炒める。
  3. 玉ねぎ、にんじんに火が通ったら、ほうれん草を入れ、炒める。
  4. ほうれん草がしんなりしてきたら納豆を入れ、醤油、砂糖で味を整える。
レシピ解説

発酵食品の納豆や、オリゴ糖を多く含む玉ねぎを使ったレシピです。

炒め物なのでサッと作れて、野菜もたくさん入っているのでボリュームもあります。お仕事から帰ってきてすぐ作れるので便利です。味付けは甘辛く仕上げますので、ご飯に乗せても美味しいです。

食材解説
玉ねぎ

本来の旬は冬ですが、近年は4~6月に新玉ねぎが出回るようになりました。

玉ねぎには食物繊維のほか、善玉菌の大好物「フラクトオリゴ糖」が豊富に含まれています。また、玉ねぎの辛味成分「アイリン」は、切って細胞を壊し空気にさらすことで酵素が働き血液をサラサラにする効果や抗酸化作用のある硫化アリルに変化します。さらに、玉ねぎを炒めることで生れる香り成分にも血液をサラサラに保つ効果があります。この作用で高血圧、糖尿病、動脈硬化、脳血栓、脳梗塞などの予防に期待出来ます。

納豆

良質のタンパク質が35%、脂肪分の20%を含む栄養万点の納豆。しかしその大豆も生のままでは組織が硬く、消化されにくいという欠点がありました。納豆はこの大豆の欠点を納豆菌による酵素分解の働きによって解消した上、タンパク質や炭水化物、脂肪分などといった栄養をそのままに、独自の風味をもつ消化吸収の良い、優れた食品として仕上げられたものです。

納豆に含まれる納豆菌は熱や酸に強く、腸内で活性化して善玉菌を増殖させる働きがあります。さらには、ビタミンやアミノ酸をつくり供給してくれるほか、有害な微生物をやっつけてくれる、とても有能な働きをします。

また、唯一納豆のみから抽出され精製される酵素、ナットウキナーゼは脳梗塞や心筋梗塞の原因である血栓を溶かし血液をさらさらにするので、動脈硬化や血栓症、高血圧、糖尿病への効果が期待出来ます。

腸内フローラとは?

私たちの腸の中にはたくさんの細菌が住み着いています。その数はなんと100兆以上。この腸内細菌たちは人間が食べたものをエサにして、互いに競い合い、助け合いながら生きる「生態系」を作っています。「フローラ」は「お花畑」に近い意味を持つ言葉です。個性豊かな細菌たちが腸の中で花のように咲き乱れている、その全体を指すときに「腸内フローラ」といいます。

腸内細菌のお仕事内容は…

  • 食べ物の消化・吸収と排泄物の形成
  • 免疫機能の維持
  • 有害物質の排除
  • 各種ビタミンの合成(ビタミンB群、C、Kなど)
  • ホルモンの合成
  • 幸せ物質(セロトニン、ドーパミン)の前駆体の合成
  • 腸の蠕動運動の促進

要するに腸内フローラは「健康をつくっている工場」のようなもの。病気になるかならないかも、キレイでいられるかも、幸せな気持ちでいられるかどうかも、腸内フローラがどれだけ調子よく仕事をするかで決まってくるわけです。

腸内フローラを整える食事とは?

腸内細菌を喜ばせる食べ物は“お・な・か・は・す・き・や・よ”!?

オリゴ糖

腸内細菌の中でも優秀な働き者がビフィズス菌。そして、ビフィズス菌の大好物がオリゴ糖です。なので、オリゴ糖が多い食べ物を摂っていれば、ビフィズス菌をはじめとした善玉菌が増えてきて、腸内フローラが健全に働くようになっていきます。

オリゴ糖を多く含む食品には、玉ねぎ、長ねぎ、ごぼう、アスパラガス、にんにく、とうもろこし、バナナ、ハチミツなどがあります。

納豆などの
大豆製品

納豆は発酵食品でもあり、食物繊維も豊富。大豆由来のビタミンやミネラルもたっぷりと含まれています。さらに納豆に含まれるナットウキナーゼには、血栓を溶かす作用も含まれています。

また納豆だけでなく、豆腐、豆乳、おからなどの大豆製品も普段から積極的に摂るようにしましょう。

海藻類

昆布、わかめ、のり、ひじき、めかぶ、もずくなどの海藻類は、日本人の腸に合った食べ物です。外国には海藻を食べる習慣がほとんどないのですが、それは、海藻を分解する消化酵素を持ち合わせていないためです。しかし、腸内にその酵素を持つ日本人は古くから海藻を食べ、多くの栄養を摂り入れてきたのです。どの海藻にも食物繊維がたっぷり含まれていますし、昆布、めかぶ、もずくなどのネバネバ・ヌルヌル成分にはフコイダンやアルギン酸などの健康成分が豊富に含まれています。

発酵食品

発酵食品には「菌の恩恵」が詰まっています。例を挙げれば、味噌や醤油には麹菌、納豆には納豆菌、ヨーグルトにはビフィズス菌、チーズやピクルス、キムチ、ぬか漬けなどの漬物には乳酸菌が含まれています。こうした発酵食品を摂っていると、腸内が酸性に保たれて、善玉菌が増えやすい環境が整えられます。また腸内細菌によって発酵食品が分解されると、酢酸などの短鎖脂肪酸が作られるのですが、この短鎖脂肪酸には腸の動きを良くしたり、肥満を防いだりする働きがあることがわかっています。

腸のなかは酸性に保たれているほうが腸内細菌の働きもよくなり、免疫機能なども働きやすくなります。また、善玉菌が多いと腸内が酸性に保たれ、悪玉菌が多いと腸内がアルカリ性に傾きやすくなります。お酢は腸内を酸性に保つのにたいへん有効な食品です。

きのこ類

きのこは、大地に生息する土壌菌に育まれた食べ物。そのなかには腸の機能を活性化させる成分がいっぱいに詰まっています。なかでも、活性化する機能が免疫力。きのこにはβ‐グルカンという免疫増強物質が豊富に含まれており、がん細胞の増殖を防ぐのにも有効とされているのです。

野菜類

腸内細菌は食物繊維で育つといってもいいでしょう。そして、日々の食事において食物繊維摂取のベースになるのは、何といっても野菜です。葉物野菜、根菜類など、いろいろな野菜や豆類からたっぷり食物繊維を摂るようにしましょう。

ヨーグルト

ヨーグルトの乳酸菌には腸内環境を改善させる働きがあります。しかし、ヨーグルトに含まれる乳酸菌には、ビフィズス菌、ブルガリヤ菌、カゼイ菌、クレモリス菌といったようにいろいろな種類があります。ですから、まず自分に合ったヨーグルトを見つけ出すことが大切です。どれかひとつのヨーグルトを選んで1~2週間食べ続けてみて、腸に良い変化があったかどうか見極めてみましょう。

最近の研究では、腸内フローラが肥満や糖尿病、花粉症やアトピーなどのアレルギー疾患の予防に繋がることがわかっています。また、性格などにも関係していることもわかっており、うつ病や自閉症の治療の研究も進んでいます。

腸内フローラは私たちの健康を支えてくれるパートナーです。私たちのおなかの中に住むパートナーの喜ぶ食事をすれば、心と体の健康をつくりだして、私たちの期待に応えてくれるでしょう。

参考文献:NHKスペシャル取材班 “やせる!若返る!病気を防ぐ!腸内フローラ10の真実” 主婦と生活社(2015)、藤田紘一郎 “「腸にいいこと」だけをやりなさい!” 毎日新聞出版(2015)

カテゴリー: スマイルレシピ   タグ: , , , , ,   この投稿のパーマリンク