No.08 なすと鶏のさっぱり冷やし麺 ~節電協力スマイルレシピ~

先日は6月では異例という猛暑日を記録し、早くも暑い夏がやってきました。さらに今年は節電の夏ということで、例年以上に厳しい季節になりそうですね。節電グッズや暑さ対策グッズに人気が集まっていますが、食べ物に関してもクールフードとして「そうめん」が注目されているそうです。

そこで今回は、冷たくてつるつる、さっぱりしたそうめんレシピをご紹介します。夏には欠かせないそうめんですが、暑さで食欲がなかったりすると、麺と薬味だけですませてしまいがちです。ですが、それではどうしても炭水化物だけに栄養が偏ってしまいます。暑さに負けない身体づくりの為にも、麺のときでも栄養のバランスのとれた食事を心がけて下さいね。

なすと鶏のさっぱり冷やし麺(1人分 562kcal)
材料(2人分)

そうめん4束(約200g)

鶏ささ身80g

しょうが適量

大さじ1

ナス2本

ごま油大さじ1

めんつゆ(ストレート)適量

トマト2切れ

万能ねぎ適量

すりごま適量

ラー油お好みで

合わせだれ

だし汁1/2カップ

大さじ2

醤油大さじ2

砂糖小さじ1

作り方
  1. ナスは半分に切り、1cm幅で斜めに切る。しょうがは皮をむき、薄切りにする。トマトはくし切り、万能ねぎは小口切りにする。
  2. だし汁、酢、醤油、砂糖をボウルに入れ、合わせだれを作る。
  3. フライパンにごま油を中火で熱し、ナスを炒める。しんなりしてきたら、2.の合わせだれに漬け、冷ましておく。
  4. 鍋に湯を沸かし、酒としょうがを入れ、弱火で鶏ささ身を茹でる。5分ほど茹でたら日を止めフタをし、余熱で15分おいておく。
  5. 鶏肉は茹で汁につけたままフタをとってなべ底を氷水につけて冷ます。冷めたら食べやすい大きさに裂く。
  6. 鍋にたっぷりの湯を沸かし、そうめんを入れて茹でる。ざるに上げて流水で洗い、水気をきる。
  7. そうめんを器に盛り、3.の冷やしておいたナスと鶏肉をのせる。めんつゆをかけ、トマトをのせ、ねぎ、すりごまをかける。
レシピ解説

今回のレシピはクールフード「そうめん」に加えて、夏が旬の「ナス」を使用しました。

トマトやきゅうり、ナスなどの夏野菜には、ほてった身体を冷やす働きがあります。冷房などなかった昔の人達は、身体を冷やす夏野菜を食べることで涼をとっていました。

また、夏に水分補給は欠かせませんが、水やお茶の飲み過ぎは胃液を薄め、栄養素の吸収を低下させてしまいます。しかも汗をかくことでビタミン・ミネラルの消耗も激しくなるので、お茶や水だけでは補いきれません。

そこでおすすめなのが夏野菜です。夏野菜には水分をたっぷりと含んだみずみずしいものが多く、しかもカリウムなどのミネラルが豊富ですので、水分補給にも適しています。

エアコンの効いた部屋で過ごすことがほとんどの現代では「夏冷え」に悩む方も多く、夏野菜も摂りすぎには注意が必要です。

ですが冷房も控えめな今年の夏は、夏野菜も例年以上に活躍しそうな予感です。“水分補給とクールダウン”をかねて今年は夏野菜をたっぷり使った食事で節電の夏を乗り切ってみてはいかがでしょうか。

  • 肉や魚、卵などたんぱく源となる主菜、野菜がメインの副菜をつけましょう。しょうゆ味のめんつゆと重ならないおかずだと味のバランスが良くなります。さっぱりとしたそうめんには、コクのあるおかずが好相性です。
  • そうめんを一皿ですませる場合には、たんぱく源の食材と野菜を組み合わせるなど、具沢山にしましょう。
  • ごまだれや味噌、韓国風、トマトソース、サラダ風にしてドレッシングなど、つゆを工夫することで、麺料理のバリエーションが広がります。
  • 食材解説
    なす

    『秋ナスは嫁に食わすな』…有名なことわざのひとつですが「美味しい秋ナスは嫁には食べさせない」という嫁いびりの意味だけではなく、「涼しくなる秋にナスを食べすぎて、身体を冷やして子供ができにくくなってはいけない」という意味も含まれています。ナスの身体を冷やす作用は、夏野菜のなかでもバツグンで古くから暑気払いに良いとされてきました。のぼせや高血圧にも効果的です。

    栄養面では成分90%以上が水分のため、栄養価が低い野菜と思われてきましたが、最近では鮮やかな紫色のアントシアニン系色素『ナスニン』にコレステロール値を下げ、動脈硬化予防や抗ガン作用があることがわかってきました。

    その他、ナスのアクの成分『クロロゲン酸』などのポリフェノールには活性酸素の生成を抑え、老化防止、抗ガン作用があるとされ、栄養的価値も見直されてきています。ナスは発ガン物質による細胞の異変を防ぐ作用が、野菜の中でも極めて強いともいわれています。

    ナスニンやクロロゲン酸は水に溶けやすいので、煮物やみそ汁など汁ごと食べられる料理が効果的です。


    また、ナスは油との相性がばっちりで、幅広い料理に利用できます。スポンジのような実は油をよく吸収して、甘く柔らかくなります。煮物にする場合でも、一度油でさっと揚げたり炒めたりすることで色の変化やナスニンの流出が抑えられます。

    ただし、油を吸収やすいのでエネルギーを抑えたい人は注意。ナス自体はとても低カロリーでダイエットにも適した食品なので、焼きナス、蒸しナスなど、油を使わない調理方法がおすすめです。


    ナスの色止めには高温の油で揚げて、表面を油の膜で覆ってしまうことが一番ですが、油を使いたくない場合にはできるだけ加熱時間を短くしましょう。たっぷりのお湯で空気にふれないように落としぶたをして調理すると、短時間の加熱で済みます。余熱でも変色してしまうので、お浸しなどは茹でた後に氷水にとるのも効果的です。

    また、ナスニンはアルミニウムや鉄と結合して安定するため、漬物にはミョウバンや鉄釘が使われます。

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