No.07 新じゃがとスプラウトのサラダ ~抗酸化力UPのスマイルレシピ~

すっかり暖かくなり、緑鮮やかな新芽の季節を迎えました。新芽野菜といえば『スプラウト』。皆さま、ご存知でしょうか?

スプラウトは新芽というだけあって、これから育つための栄養素が凝縮したパワフルな野菜です。ビタミンやミネラル、ファイトケミカル(フィトケミカル)などが含まれ、その栄養の豊富さから「天然のサプリメント」ともいわれています。今回はこのスプラウトを使ったレシピを紹介いたします。

新じゃがとスプラウトのサラダ(1人分 267kcal)
材料(2人分)

新じゃがいも小4~5個(約300g)

新玉ねぎ1/4個

ツナ缶小1缶

スプラウト1パック

ドレッシング

おろし玉ねぎ大さじ2

オリーブオイル大さじ2

大さじ1/2

小さじ1/4

こしょう少々

作り方
  1. 新じゃがいもはよく洗い1/4大に切る。新玉ねぎは薄くスライスし、かるく水にさらして、よく水気をきっておく。スプラウトは根を外し軽く洗い、食べやすい大きさに切る。
  2. ボウルに調味料を入れ、ドレッシングを作っておく。
  3. 鍋にじゃがいもと、水をひたひたに入れる。火にかけて竹串がスーッと通るまで茹でる。
  4. ゆであがったらザルにあげ粗熱を取る。
  5. 2.のボウルにじゃがいも、玉ねぎ、スプラウト、汁気をきったツナ缶を入れてあえる。
レシピ解説

スプラウトとは植物の新芽の総称ですが、「かいわれ大根」が最も代表的ではないでしょうか。その「かいわれ大根」は日本での歴史も古く、平安時代から高級食材として食されていたそうです。また、意外に思われるかもしれませんが、おなじみの「もやし」も豆類の新芽としてスプラウトの仲間です。白くて細長い見た目ですが、栄養価に優れた野菜のひとつです。その他にも、トウミョウ(えんどう豆の新芽)や、ブロッコリー、マスタード、レッドキャベツ、など最近では様々な種類のスプラウトをスーパーで見かけるようになりました。

スプラウトが栄養豊富な訳は、発芽することにあります。種子は新芽を出して成長していくときに、最大のパワーを発揮します。種子のときには存在しなかった栄養素を自ら合成し、もともとあった栄養素も一気にその量が増えるのです。スプラウトの種類によっても含まれる栄養素は異なりますが、いずれもその量は成長した野菜と比べると、数倍から数十倍にもなります。

もうひとつ、スプラウトの魅力は「食べる直前まで生きている」ことです。ふつうの野菜は収穫後からビタミンが徐々に減少してしまいますが、スプラウトは食べる直前に根から切り離すので、鮮度が良く栄養素が失われません。また、そのまま生で食べられるので、調理もとても簡単です。サラダや薬味はもちろんですが、スープやみそ汁、オムレツや炒め物の具など、加熱用にも幅広く利用できます。

今回はスプラウトのなかでも、『ブッロコリースプラウト』と今が旬の新じゃがいもと新玉ねぎを使ったサラダをご紹介します。新玉ねぎはみずみずしく甘みが強いので、この時期のサラダにはぴったりです。ボリュームアップにツナ缶を加えた簡単レシピですので、是非、この季節に試してみて下さいね。お好みでドレッシングにマスタードを加えても美味しいのでおすすめです。

食材解説
ブロッコリー
スプラウト

栄養価が非常に高いだけでなく、豊富に含まれる『スルフォラファン』という成分にガン抑制効果があることがわかってきたため、多くのスプラウトのなかでもとくに注目されている種類のひとつです。スルフォラファンは成熟したブロッコリーにも含まれていますが、発芽3日目のブロッコリースプラウトには、その20~50倍も多く含まれているといわれています

スルフォラファン

ブロッコリーなどアブラナ科の野菜にだけ含まれるイオウ化合物が、刻んだり咀嚼したりして酸素と反応したときに生まれるファイトケミカルの一種です。ピリッとした辛みの元となる成分がスルフォラファンです。

スルフォラファンは、次のような効果が確認されています。

  • 解毒作用(ガン予防)
  • 抗酸化作用
  • 新陳代謝を上げる
  • ピロリ菌の殺菌作用
スルフォラファンの抗酸化効果

ガン予防効果で注目された食材ですが、活性酸素を除去する強い抗酸化作用ももっています。その特徴として、ビタミンCやEといった代表的な抗酸化ビタミンとは違い、長時間作用し続けることにあります。抗酸化ビタミンは直接活性酸素を破壊しますが、その効果は数時間で失われてしまいます。一方、スルフォラファンの抗酸化作用は、なんと約3日間も持続するといわれています。これは、スルフォラファンが抗酸化物質であるグルタチオンの生成を促すという、間接的な働きをするためです。


ブロッコリースプラウトは、かいわれ大根に比べ辛味やクセが少ないですが、慣れない人は加熱すると食べやすくなります。スルフォラファンは熱にも強いので、加熱料理にも安心です。ただし水に溶けやすいので、加熱するときには、炒め物かスープなど汁ごと食べられる料理がおすすめです。

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